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深度三,三三糎の心の海から湧き出ずる毒ぼやきの数々。
 
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日本書紀に見る地震の記述:初見
[允恭五年(西暦416)]秋七月丙子朔己丑、地震。
五年の秋七月(ふみづき)の丙子の朔、己丑に、地震(なゐふ)る。
 
※地震の古語は、ナ(土地)ヰ(居)フる(振る、震る)地動るとも。大地震は、おほなゐ。

日本書紀に見る地震の記述:家屋倒壊
[推古天皇、法興七年(西暦599)]
夏四月乙未朔辛酉、地動舍屋悉破。則令四方、俾祭地震神。
夏四月(うづき)の乙未の朔辛酉に、地動(なゐふ)りて舍屋(やかず)悉くに破(こほ)たれぬ。則ち四方(よも)に令(のりごと)して、地震神(なゐのかみ)を祭(いの)らしむ。
 
日本書紀に見る地震の記述:大地震と津波(白鳳南海地震)
[天武天皇、白鳳十三年(西暦684)」
壬辰、逮于人定、大地震。擧國男女叫唱、不知東西。則山崩河涌。諸國郡官舍、及百姓倉屋、寺塔神社、破壞之類、不可勝數。由是、人民及六畜、多死傷之。時伊豫湯泉、沒而不出。土左國田五十餘萬頃沒爲海。古老曰、若是地動、未曾有也。是夕、有鳴聲如鼓、聞于東方。有人曰、伊豆嶋西北二面、自然益、三百餘丈。更爲一嶋。則如鼓音者、神造是嶋響也。
 
壬辰に、人定(ゐのとき)に逮(いた)りて、大きに地震(なゐふ)る。國擧りて男女(おのこめのこ)叫び唱(よば)ひて、不知東西(まど)ひぬ。則ち山崩れ河涌く。諸國(くにぐに)の郡の官舍(つかさやかず)、及び百姓(おほみたから)の倉屋(くら)、寺塔神社(てらやしろ)、破壞(やぶ)れし類、勝(あげ)て數ふべからず。是に由りて、人民(おほみたから)及び六畜(むくさのけもの)、多(さは)に死傷(そこな)はる。
 時に伊豫湯泉(いよのゆ)、沒(うも)れて出でず。土左國の田畠五十餘萬頃(いそよろづしろあまり)沒れて海と爲る。古老の曰はく、「是(かく)の如く地動ること、未だ曾(むかし)より有らず」といふ。
是の夕(ゆふべ)に、鳴る聲(おと)有りて鼓の如くありて、東方に聞ゆ。人有りて曰はく、「伊豆嶋の西北、二面(ふたつのおもて)、自然(おのづから)に益せること、三百餘丈(みももつゑあまり)。更(また)一つの嶋と爲れり。則ち鼓の音の如くあるは、神の是の嶋を造る響なり。」といふ。


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………上記まで書いていて、途中で、
今回の東北地方太平洋沖地震が、「貞観地震型」であるというコメントを読みました。
【東北沖大地震:「阪神」の180倍規模 岩板400キロずれる - 毎日jp(毎日新聞】

そこで数代端折って、『三代実録』から貞観十一年(西暦869年)の『貞観三陸地震』に関する部分を、鳥居急ぎ抄出しました。詳細な分析・考察目的ではありませんであしからず。
 
テキストデータはこちらから頂きました:「日本古代史料本文データ」http://kodaishi-db.hp.infoseek.sk/
『三代実録』…六国史の第六。延喜1年(西暦901)成立。五〇巻。藤原時平、菅原道真、大蔵善行、三統理平らが宇多天皇の勅を受けて撰進。平安初期の清和・陽成・光孝の三代約三〇年を編年体で記録。『日本三代実録』。※『三”大”実録』は誤字です。
貞観年間は、平安初期、清和天皇の御代です。

あくまで朝廷方の記録なので、実態について詳しいことが解る訳ではありませんが
数少ない記録の一つということで。


■『三代実録』巻十六貞観十一年七月
七日癸亥。地震
 
■貞観十一年九月
七日辛酉。新撰貞觀格十二卷頒行内外。』以從五位上行左衛門權佐兼因幡權介紀朝臣春枝爲陸奧國地震使。判官一人。主典一人。
(朝廷から陸奥国へ地震使を派遣した。地震が陸奥で起こったものだと解る)
 
■貞観十一年十月
十三日丁酉。詔曰。羲農異代。未隔於憂勞。尭舜殊時。猶均於愛育。豈唯地震周日。姫文於是責躬。旱流殷年。湯帝以之罪己。朕以寡昧。欽若鴻圖。脩徳以奉靈心。莅政而從民望。思使土之内。同保福於遂生。編戸之間。共銷於非命。而恵化罔孚。至誠不感。上玄降譴。厚載虧方。如聞。陸奧國境。地震尤甚。或海水暴溢而爲患。或城宇頽壓而致殃。百姓何辜。罹斯禍毒。憮然愧懼。責深在予。今遣使者。就布恩煦。使与國司。不論民夷。勤自臨撫。既死者盡加收殯。其存者詳崇振恤。其被害太甚者。勿輸租調。鰥寡孤。窮不能自立者。在所斟量。厚宜支濟。務盡矜恤之旨。俾若朕親覿焉。
 
(十月、清和天皇の詔。甚だしい地震で海水が溢れ、城宇※を圧し潰して破壊した。民に何の罪があるというのか。禍いに苦しみ、恐怖に憮然としている。予に深い責がある※。使者を陸奥へ遣わして、民夷※を問わず慰撫させる。死者を埋葬し、生存者には見舞を出す。被害の甚だしい者は、租調税を減免する。寡婦や孤児、自立できないものに手厚い支援をする。…などとある。) 

※発掘調査などで、多賀城が津波で破壊されたということがわかっている。 
※古く東洋には、大きな天災は統治者に罪や過失のあったしるし、亡国の前兆、という考え方があった。 
※当時奥羽地方には、朝廷に服従しない蝦夷(えみし)がいた。それらをも助けよということ。 
 


■貞観十一年)十二月
十三日丙申。(中略)是夜。地震
 
■貞観十一年十二月
十四日丁酉。遣使者於伊勢大神宮奉幣。告文曰。
「天皇が詔旨し。掛畏き伊勢の度會宇治の五十鈴の河上の下と磐根に大宮柱廣敷立。高天の原に千木高知て。稱言竟奉る天照坐皇大神の廣前に。恐み恐みも申賜へと申く。(中略、太宰府海賊被害の旨)又肥後國に地震風水の有て。舍宅悉仆顛り。人民多流亡たり。如此之ひ古來未聞し。故老等も申し言上たり。
然間に。陸奧國又異常なる地震之言上たり。自餘國々も。又頗有件の言上たり。傳聞。彼新羅人は我日本國へ久き世時より相敵み來たり。而今人來境内て。奪取調物りて。無懼沮之氣。量其意况に。兵寇之萠自此而生か。我朝久無軍旅く專忘警たり。兵乱之事尤可愼恐。然我日本朝は所謂神明之國なり。神明之助護り賜はば。何の兵寇か可近來き。况掛も畏き皇大神は。我朝の大祖と御座て。食國の天下を照賜ひ護賜り。然則他國異類の加侮致亂へき事を。何そ聞食て。驚賜ひ拒却け賜はす在む。故是以王從五位下弘道王。中臣雅樂少允從六位上大中臣朝臣冬名等を差使て。礼代の大幣帛を。忌部神祇少祐從六位下齋部宿祢伯江か弱肩に太襁取懸て。持齋令捧持て奉出給ふ。(中略)又水旱風雨之事。疫癘飢饉之事に至まてに。國家の大禍。百姓の深憂とも可在らむをは。皆悉未然之外に拂却鎖滅し賜て。天下无躁驚く。國内平安に鎭護り救助賜ひ皇御孫命の御體を。常磐堅磐に与天地日月共に。夜護晝護に護幸へ矜奉給へと。恐み恐みも申賜く」と申。
(伊勢神宮の十二月例祭への祭文)

 
■貞観十一年十二月
十七日庚子。去夏。新羅海賊掠奪貢綿。又有大鳥。集大宰府廳事并門樓兵庫上。神祇官陰陽寮言。當有隣境兵寇。肥後國風水。陸奧國地震。損傷廨舍。沒溺黎元。
 
■貞観十一年十二月
廿三日丙午。地震。
 
■貞観十一年十二月
廿九日壬子。遣使者於石清水神社奉幣。告文曰。天皇が詔旨に坐。掛畏き石清水の皇大神の廣前に。恐み恐みも申給と申と申く。(中略)又肥後國に地震風水の在て。舍宅悉仆顛り。人民多流亡たり。如此之ひ古來未聞と。故老等も申と言上たり。然間に陸奧國又異常なる地震之言上たり。(中略)又水旱風雨之事。疫癘飢饉之事に至まてに。國家の大禍。百姓の深憂とも可在らむをは。皆悉未然之外に拂却鎖滅賜て。天下無躁驚く。國内平安に鎭護り救助賜ひ。皇御孫命の御體を。常磐堅磐に天地日月共に。夜護晝護に護幸へ矜奉給へと。恐み恐みも申賜くと申。
(石清水神社への祭文)


伊勢、石清水への祭文は毎年奉っているもので、定例文にその年起こった異例のことなどを加えます。 


こうした記述や地質調査などから、貞観地震は日本史上でも最大規模の地震とされています。 

M 8.3~8.6、貞観三陸津波、死者約1,000人。多賀城損壊。津波堆積物調査から震源域が岩手県沖~福島県沖(または茨城県沖)の連動型超巨大地震の可能性、とのことです。※まだ異なる見解もあるようです
(wikipedia 地震の年表 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8
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無駄と斑の腐渣。はぐれ腐。
らくがきと調べ物が趣味の
古典寄り歴史ヲタク。

中古日本史、東洋史、仏教史(仏教東漸期の東アジア、平安密教、仏教芸能、美術、門跡寺院制度等)、有職故実、官職制度、風俗諸相、男色史。古典文学、絵巻物、拾遺・説話物。

好きな渡来僧:婆羅門僧正菩提僊那、林邑僧仏哲
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