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深度三,三三糎の心の海から湧き出ずる、逆名(サカナ)のぼやき。
 
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suisai_ume1.jpg

梅の花手折り挿頭(かざ)してあそべどもあきたらぬ日はけふにしありけり
 [万葉836/陰陽師礒氏法麿]


半尻(童形狩衣)。
童用に後ろ身頃の裾を短めに仕立てたもの。
時代が下ると、袖括が置括といって華美になったり
扇も女房の持つような糸花つきになります。
袴も白大口を合わせたりします。

ここでは
狩衣 冬の料 
表:白浮織梅丸文 裏:蘇芳(梅のかさね)
袖括:薄平(萌黄緂)
帷子 単衣(赤、幼年は濃色もあり)
指貫袴 紫浮織唐草立涌
という感じです。

下げみずらとか、狩衣の袖の皺影描くの、しあわせ………(ほわわわん)

拡大。
suisai_ume_top2.jpg

そういえばこの子いちおういわゆるオリキャラさんで
前、みづら祭予告にのっけた三人皇子の末弟です 吾妻の宮といいます…
上は磯城(しき)の宮 不破(ふわ)の宮です…
今回は紅梅ですが、紅躑躅の挿頭花で以前三兄弟の小品書きました。
赤い花の似合う華のある宮様とゆーわけでおざります。



新年だし心機一転というほどでもないですが
ペイントツール「SAI」を試してみてます。
まあ、描く人が変わらないと画風を変えるってのはなかなか難しいですよね…。

水彩塗りの練習。
suisai01.jpg
とりあえず練習っていうとやっぱりみずらの子になる。

技法書見つつブラシ設定とかして…
すごいなーすごいなー
(ツールがとか、ブラシ設定した絵師さんがね)
とか唸りつつ…。

ただグラデ塗りつぶしができないとか細かい差異があるので
フォトショも併用してくつもりです~。

[みづら祭の序 (附目次)]
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旧年中の御愛顧 まことに有り難う存じます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

曲彔図

なんかもうあからさまに取って付けたような「賀」ですが…。

禅林師家 七条袈裟。

高僧の肖像画にはよくある構図で
曲彔(きょくろく)という椅子(布を懸けてある)の上に結跏趺坐しています。ので、足が見えない。
この構図が 大好きで 何がっていうと 袈裟のこの重なり方ずれ方垂れ方が
立ち姿、畳にお座りの姿とはまた違う なんともいえないこの…末広がりの…うふふふふ。
これ 描いているとき ふと手を止めちゃうとですね
お手本にした肖像や 自分で描いた裾あたり
 ボーーーーーーーーッと見蕩れて時間経過
というアホなことを繰り返していて 年内に終わらず。

お沓が脱いで置いてあるのもすてきだと思いませんか~~。

でもね でもね
この素敵なお椅子 日本への伝来は鎌倉以降なの。
要するにまたしても禅宗と共に輸入っていうあのあれ。
お前もかブルータス。
だからあたいの好きな平安時代の法親王とかは お座り遊ばされなんだわけでして
くう~~~~。ちびしー。

でもまあやっぱり絵として好きなんだなあ。
なので今回は大人しく禅僧を描きました。
持っている棒はあれです
座禅行のときに肩パーーーンする警策(けいさく・きょうさく)です。



おまけ。
年賀状用に描いた蛇遣い。
7628970b.jpeg
この笛はプーンギというのですって。
snake.jpg

いつも御覧頂きありがとうございます。

袈裟、法衣関連記事への御愛顧に感謝しつつ、記事リンクまとめ。
←プラグインガジェットの「Categories」にもリンク貼りました~。

※なお、当ブログで扱っているものは、時代装束としての法衣袈裟が主体ですので、
現行の法衣についてお調べの方は、
『法衣商(+○○宗○○派)』 『袈裟 着装』 『衣体』 『把針』(袈裟を縫うこと)
などで検索し直されることもお薦めいたします。


【構成比較表】
[法衣・袈裟 構成比較 附、袈裟図解]
法衣と袈裟の構成を表にしたもの。
ただし、底本にした『法体装束抄』は室町時代の史料
kasaya_zukai.jpg1040dbcb.jpeg

【袈裟の変遷】
インドから日本へ、法衣と袈裟の変遷をざっくり辿ってみました

[袈裟の変遷(前編)天竺~唐まで]
インドから中国へ。「袈裟」と「法衣(褊衫など)」が分離します
hensen01.jpghensen02.jpghensen03.jpg

[袈裟の変遷(中編)奈良~平安時代まで]
日本では僧侶も律令制下におかれ、服制が整えられていきました
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[袈裟の変遷(後編)中世日本]
禅宗の輸入によって大きな変化が生まれます
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omake_mousu.jpgkikutoji.jpg
趣味のおまけ 帽子(もうす)いろいろと菊綴解説。

pixiv版まとめ(絵のみ)


【ツッコミ大河】 
2012年度NHK大河ドラマ「平清盛」へのツッコミから、法衣関係。
装束、とくに法衣袈裟の扱いが酷すぎることを延々嘆いています。

[祝・鳥羽院御落飾]
この頃はまだ期待もしてたし、珍しい法衣を取り上げて頂けただけでも有り難いと思えましたが。
toba_kyutai.jpg

[花の咎]
西行のあまりに色気もへったくれもない出家姿に愕然として
思わず書いたもの。イラストは謡曲「西行桜」からなので大河は関係ないですが…。
saigyouzakura_top02.jpg

[【ツッコミ大河】あかいちゃんちゃんこ]
信西・西行・宋僧淡海の法衣へのツッコミ。この時点でもうキレかけ
kiyomori_hushigi.jpgif_Goshirakawa.jpgif_Saigyou.jpgif_Shinzei.jpg

[【ツッコミ大河】キメコミキヨモリ]
清盛の金色法衣verポスター画像を見ての奇妙な形へのツッコミ
kimekomi.jpg

[『上皇御落錺部類』から 後白河天皇(抄)]
落飾儀次第史料。大河ツッコミではないですが、後白河さん落飾記念にUPしたので。

[【ツッコミ大河】清盛の法体装束がどれだけだらしないかという話]
酷い酷いと思っていても更に上を行くのがすごい
kiyomorikesa.jpg

[【ツッコミ大河】コンジキキヨモリ]
キメコミで書いた金色法衣が実際に放映されたので再度ツッコミ
d67ac7ae.jpeg


【その他】
[裘代と長素絹]
大好きな「裘代」について。
kyutai_chousoken.jpg

[僧兵 裹頭装束]
裹頭(かとう)とは頭を包むことです
souhei_soken.jpgsouhei_gyouretu.jpg

[新年の御挨拶2013]
kyokuroku.jpg
椅子に座った禅僧の七条袈裟。


並べてみるとそんなにたくさんではないですね(^_^;)
とりあえずここまでは自分の好きなこと、知りたかったことを調べて書いています。
ずっと好きではいたんですが、こうして袈裟好きをカミングアウトしてみると
思わぬ反応を頂けて、日陰者としては望外の喜びでございます。
これからもぼちぼち調べものをしたり、俺得坊主絵を描いていきたいなーと思います。

また、もし御質問ご要望等ございましたら
喜んでネタにさせて頂きたいと思いますので、
コメントなり拍手なりからお寄せ下さいましたら幸いです。
冠を描くのにいつも四苦八苦しています…。

なかなか巧く描けませんが、こうすると落ち着きがいいかなあというのを
自分用に書き出したTIPS。
eboshitokanmuri.jpg

烏帽子をかぶる深さは、個人の頭の長さによりますが、わりと深い。
側面で頭を挟んでいるような感じで。
冠の方は、烏帽子より額が出ていて、かぶるというよりは「のせる」感じ。
頭の鉢周りよりも小さく描く。
髻を巾子に入れて固定していることを念頭に入れて。

とかです。
「落ち着く」とかめちゃくちゃ個人的な感じ方によるものですが…。

摂関期の冠は全体的に大きめ。
院政期になると薄く小さくなり、強装束の流れで纓も堅く、反るようになりました。


おまけ。
時子と平さんちのお子さん。
描きかけのを発見したのでサルベージ。
色塗ろうと思って、画面が白くて色が判別できなくて萎えて積んだんだと思います…。
tokiko_okosan.jpg

これ、パッと見、雑仕女と家人の童たちだよなあ…。
時子腐っても公家の未婚の姫君なのに、市中に顔さらして徒歩で男の家に遊びに来るとか…
…とかは…まあもう別の話ですよ…。
菊綴ついてたかどうか覚えてない。


ひげおじじ。
higeojiji.jpg


かわいやすずめ。
8a4e0173.jpeg


グラナダTV版「シャーロック・ホームズの冒険」BD-BOXを買ってしまいましたー記念。

Jeremy_Brett_01.jpg
こちらはトレスです。
一心不乱に落書きしていた昔を思い出して、
クロッキーをTV画面に貼り付けてアウトライン取って
あとで陰影を付ける…という懐かしいことをやってみました。楽しい。
ハイビジョンTV+ブルーレイで彫りの深さや皺も撫で付けた髪の櫛目もくっきり。
文明って素晴らしいなあ~と思いました。


グラナダTV版「シャーロック・ホームズの冒険」といえば、
NHK海外ミステリー枠で繰り返し再放送され
日本のホームズ、ミステリファンにも馴染み深いドラマですよね。

私もご多分に漏れず 夏休みや放課後の視聴を楽しみにしていました。
ジェレミー・ブレットのホームズと、中村吉右衛門の長谷川平蔵にメロメロだった。
男の魅力は四十五十からだ…とか小学生くらいの時には真剣に思っていましたが
うっかりこんな魅力的な男性像を見て育ってしまったからなのかも知れませんw

DVD-BOX化当時は、はちまんえん…とかで、全然手が出なくて
おいしい回はどこか悩みに悩んで単品で買ったりしてました。
今回はAmazonだとかなり値下げもあったのでロンドン橋から飛び降りるつもりで…。
でも買ってよかった~。

NHK版の吹き替えも入っていて
(放映時に時間短縮のためカットされた部分などは、別の声優さんで吹替になっている)
ジェレミーの躁鬱と、露口茂さんの沈着を両方堪能できます。
ブックレットも厚くて、各回ごとの解説がツボをついててくすくす笑ってしまう。
まだ全部見切れていないのですが、特典映像もあるみたいで楽しみにしてます。


原作の精髄をフィルムに表現しようとする制作チームの情熱と研鑽には、
フィクションだから、なんて逃げはどこにもない。
だからこそ、
主人公達や、お話を追うのはもちろんのこと、
仕草、口調、服装、セット、調度、エキストラをただ眺めてるだけでも幸せになれる。
これが時代劇、ヒストリカルってものだよねえ…。少なくとも私にとってはそうです。

B級時代劇とか舞台のケレンはまた別の魅力があるし、王道があってこその邪道の愉しみだと思うのです。
「新しい○○像」とかブチ上げても、
そもそも、古典的なステレオタイプなイメージを持っていない人は、特に清新さを感じることもないんじゃないかな。
ロバート・ダウニーJrのホームズがそれなりに楽しかったのも、
『皆様御存知のホームズがあんなことに!』ていう面白さがあったからだろうと思うしね。
大河には王道という幹になって、枝葉を茂らせる役目を期待したいんだけどなあ。


下のリンクから、web拍手で頂いたコメントへのお返事。




Profile
管理人紹介
HN:逆名[サカナ]
HP漁屋無縁堂

無駄と斑の腐渣。
らくがきと調べ物が趣味の
風俗文化史好き歴史オタク。
人物志より文化史寄り。
イチ推しはみづら
(美豆良/鬟/鬢頬/総角)。

中古日本史、東洋史、仏教史(仏教東漸期の東アジア、平安密教、仏教芸能、美術、門跡寺院制度等)、有職故実、官職制度、風俗諸相、男色史。古典文学、絵巻物、拾遺・説話物。

好きな渡来僧:婆羅門僧正菩提僊那、林邑僧仏哲
好きな法皇:宇多法皇
好きな法親王:紫金臺寺御室、北院御室
好きな平氏:重盛、経盛、敦盛
好きな法衣:裘代五条袈裟
好きな御衣:御引直衣
好きな:挿頭花と老懸を付けた巻纓冠
好きな結髪:貴種童子の下げみずら
好きな童装束:半尻、童水干
好きな幼名:真魚(空海さん)
好きな舞楽:陵王、迦陵頻、胡蝶
好きな琵琶:青山、玄象
好きな:青葉、葉二
好きな仏像:普賢・文殊(童形)はじめ菩薩以下明王、天部、飛天(瓔珞天衣持物好き)

やまとことばも漢語も好き。
活字・漫画・ゲーム等、偏食気味雑食。

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御容赦下さいませ。

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