「サマー・ウォーズ」観てきた。
同じ監督の前作「時をかける少女」が面白かったので、あと、なんか気候が中途半端なので夏っぽい映画が見たかったし。
面白かったよ!とガッツポーズしてしまうくらいには面白かったです。
スカッとしますよw
後味悪そうなエヴァやハリポタじゃなくてこっちにしてよかったな、気分的にw
ネタバレという程でもないけど、まだ公開間もないので
残りはつづきからどうぞ。
舞台設定としては、「OZ(オズ)」と呼ばれるネットシステムが、広く普及・浸透していて(その普及率は携帯電話の普及率とほぼ同程度とされる)、エンタテイメントだけでなく、ショッピング、行政窓口、生活インフラまでをカバーするようになっている世界。ログインはPCだけでなく携帯・ゲーム機・TVからも可能。
アカウントごとにアバターを設定する仕組みなので、仮想世界にどっぷり使っているヘビーユーザーでなくとも、恐らく、例えば幼児でも行政サービスを受ける為などでアカウントを取得していれば、アバターが存在することになる模様。
つまり基本的には世界的に、大多数の人がアカウントを取得し、個々にアバターを持っている、というような状況。
他はほぼ現実世界と変わらないみたい。
さて、
物理が好きで計算以外これといって特徴のない主人公の高校生・小磯健二が
ヒロインである先輩・篠原夏希に依頼され、夏休みに先輩んちの田舎に同行して婚約者役をやる羽目に…
田舎の家…といっても、長野県上田市のその陣内(じんのうち)家は武田家代々の家臣という旧家で、門構えも物凄い…。
当主である大おばあさま・栄さんの女傑ぶりに主人公はたじたじ。
女系家族らしく他の女性陣もパワフルに家事をこなしている。
一人っ子で人見知りの健二は大家族に戸惑いながらも少しずつ馴染んでいくのだが
そこへ、十年前に家を飛び出していた妾腹のおじ・侘助がふらりと帰ってくる。ちょっと影というか毒のあるその人は実は夏希先輩の初恋の人。はしゃぎまくる先輩に自分は一体何しに来たんだと落ち込む健二。
夜中にひとり悶々としていた、そんな時、携帯に送られてきたスパムメールの暗号を解いてしまったことから、思わぬ事態が発生。
OZでアカウント乗っ取り事件が多発、交通やガス・水道・救急防災ネットなどに障害が起きる大騒動に。
しかも、健二がその犯人と報じられてしまう。真相は研究段階だったAI「ラブマシーン」の暴走と判明するが、
さらに被害は拡大、人工衛星が原発めがけて落ちてくるという事態に…。
と、ここまではラノベとかでもありげなベタ展開ですが
そのようなサイバーな事態に、主人公とヒロインの御親族が、ある意味アナログの極みな『一族の絆』で立ち向かう、というところが、この映画の核となっています。
ちょっとだけネタバレですが
実は親族の中にOZでの格闘技チャンピオンである少年佳主馬(カズマ)がいて、彼とAIとがアバター同士格闘技で対決することに。そのサポートの為、親族の電器屋のおじさんが大学に納品する予定のスパコンを拝借、電力供給の為に水産会社社長のおじさんがイカ釣り漁船を富山から運んでくる(イカ漁の電灯のための発電機を使用)、スパコンの熱ダレ防止の為に氷屋から氷柱買ってきてみんなで座敷に並べる、衛星監視のために自衛隊某部隊に勤務のおじさんが衛星通信装置を搭載した特殊車両をちょろっと借用…
といった感じ。
もっともこのあたりは中盤の見せ所で、終盤にはまた状況が一変してしまうのですが…。
さーどうするどうなる大家族!
という感じで。
声の方は、主人公(神木隆之介)がちょっと心配だったのだが、問題ない感じ(千と千尋の時のハクの人よりも全然ましなかんじ)むしろヒロイン(桜庭ななみ)のほうが若干あららっていう場面があったかな…。
カズマの声はちょっと可愛すぎる気もしたかなあ。嫌いではないけど…。
いやーしかし、自衛隊のおじさんはかっこいいよ。サイドカー付きのバイクに乗ってたり、現状認識がシビアだったり、レアな特殊車両拝借してきて「ど、どこ所属なんですか…」て聞かれて「ちょっと言えないなーw」とか、脇なのにニクいなー…。
あと三兄弟のおじさんがそれぞれ消防・救急・レスキューに所属してるんだが、よく似てて仲が良さそうでなんか見ててなごんだ。
侘助おじさんはおばあさまとの確執がよかったな…。
あ、うん、おじさん達大活躍で私はかなり楽しかったんですけど、ヒロインとおばあさま以外の女性キャラは殆ど家事か傍観に回ってるし、20代くらいのキャラが少ないかな。大家族ものなんだし、活躍するキャラの年齢性別がもっと分散しててもいいんじゃ、って気はした。まあ、もともとこの人数で良くまとめたなあ、っていうところなので、これ以上増やしたら本当に収拾がつかなくなりそうだから、妥当な線かと思わないこともないけど。
最初に書いた通りの見てスカッとできる、夏向きの?映画でした。
宣伝とかだと家族愛押しだけど、道徳臭さはないです。
個性豊かな大所帯がガチャガチャしまくりながら一つにまとまっていく過程が楽しい。
盛り上がりもあって、持ってたハンカチを雑巾絞りしちゃってましたw
オチも愛に溢れてていいですw
流石にもう一度見に行くことはないだろうけど、DVDは欲しいな。
ちなみにこの大家族、先祖が武将で武田家代々の家臣…で、モデルはズバリ真田家なので、そっちネタも結構あり(うちは代々負け戦に燃えてしまう家系なんだ!とかね)真田好きの方にもちょっとおすすめしたいですw