夕べ流してた芸術劇場の歌舞伎「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわのにっき)」、「角力場(すもうば)」だけのハイライトだったのですがあほの若旦那になんか癒されました。
人気力士・濡髪長五郎は、ひいき筋の若旦那与五郎の恋(遊女の身請け話)を叶えてやる為に、(頼まれてもいないのに)格下の力士・放駒長吉にわざと負けて花を持たせてやるのですが…
この若旦那の濡髪ラブっぷりっていうかがすごくてですね(笑)力士つーてもね、肌色肉襦袢にまわしとかじゃないですよ、たくましいかっちょいいおっさんですよ。それにあほの若旦那が小鳥のようにぴーちくぱーちくまとわりつくんですよ。 異様にきゃぴきゃぴしてるし、人から濡髪を褒められると舞い上がって物をあげたり驕ったり。
濡髪もそんな若旦那の熱烈な贔屓を恩に着ているからこそ気を回してしまうのですが、信念曲げてまで八百長で負けるってどんだけ…。
なんかすごく間違った交情を見た気がしました。更にこの後話がこじれて濡髪は殺人を犯してしまうらしいです…うわああ、更に間違ってるよ!!
ちなみに濡髪長五郎は松本幸四郎、若旦那山崎屋与五郎は市川染五郎。放駒は中村吉右衛門でした。
どうでもいいけど濡髪って四股名が色っぽいw
最近精神的に落ち気味なのの反動で
資料本を買い込んでしまってあはは…と遠い目をしてみたりしています。
ま、身の丈に合わせて、群書類従など何冊か買っちゃったとかそのくらいですけど。
とりあえず『倭名類聚鈔』古活字二十巻本の影印本が手元に届きました~したごうさんはさぞや頭のよい人だったんだろうなあ…。
群書類従はまさすけ装束抄などの入った装束部と射礼ものの入った武家部めあて。みずらの記述がやっぱりどうしても確認したくて…。
遊戯部持ってるんですが、鷹とか蹴鞠が入ってて面白いけど、馬術は武家部に入っちゃってるんで。
たのしみ。
あと、資料とは微妙に違いますが、虫・貝・魚類の和名・名付けなどについての本を読みました。言語学の先生じゃなく生物学の専門の方の筆によるものなので
つきつめても意味が分からない音節の短い名前は、古代の人が擬音などを付けたのだろうということに落ち着きますw カキは岩をカキカキ掻いて取ったからだろう、とか。
でもきっと多分そういう感じでついてったんだろうな…。そういうのは誰か一人の思いつきじゃなくて、大方の人の納得を得られるような名前が残っていったんだろうし。
昔、うちに「名前といわれ植物図鑑」ていうのがありまして、日本の野草図鑑なんですけど、その和名のいわれを解説付きで載せていたもので、当時は、「謂われ」という言葉の意味も知らなかった位なのに、継母が憎い義理の子の尻を、裏にとげとげのある葉っぱで拭ったから『ママコノシリヌグイ』っていう名前です、とか、そういうのがすごく楽しくて、お陰で無闇に草花の名前に詳しくなりました。あれっすよほら、『オオイヌノフグリ』のふぐりがなんなのか、とかもばっちりですよ。『トリカブト』って雅楽の衣装の名前から来てるとか、『クリンソウ』のクリンは仏塔の尖端の九輪から来てるとか、今思い出してもわくわくするよね!
ものの名前っておもしろいなあ、っていうのはそこで教えて貰ったことなのかも。
折角和名抄入手したし、それと照らし合わせてみるのも楽しいかも。