たのしみにしてた「八雲百怪」読みました~
森美夏+大塚英志の
「北神伝綺」「木島日記」に続く民俗学ものの新作で
柳田→折口、ときて今度は
小泉八雲さんのご登場です~
つづきからだらだら感想。
あ、巻末お知らせによると『木島日記』は
漫画版が上中下の三巻に新装されて四月刊行。
小説版の完結編が「怪」に連載開始。
──だそうです。
うーん、本当に終わるのかなあw
放置されっぱなしじゃなくなるだけましかな。
まあ、春洋さんはきっとずっとコロンボの奥さんみたいな扱いな気もするけどね…。
森美夏+大塚英志の
「北神伝綺」「木島日記」に続く民俗学ものの新作で
柳田→折口、ときて今度は
小泉八雲さんのご登場です~
つづきからだらだら感想。
あ、巻末お知らせによると『木島日記』は
漫画版が上中下の三巻に新装されて四月刊行。
小説版の完結編が「怪」に連載開始。
──だそうです。
うーん、本当に終わるのかなあw
放置されっぱなしじゃなくなるだけましかな。
まあ、春洋さんはきっとずっとコロンボの奥さんみたいな扱いな気もするけどね…。
民俗学といっても、北神はどちらかというとサンカ、
木島日記はばっちりオカルト系にかたむいてましたが
今作は妖怪や妖精(八雲さんが祖国から本に忍ばせて連れて来た)などが出てきます。
ネタとしては、
夏越の祓、茅輪、蘇民信仰、牛頭天王 とか、一つ目小僧とか百目鬼とか橋姫 とか。
蘇民はちょっとタイムリーですねw
さて
日本各地の不思議な話を蒐集している小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、義眼の片目でこの世ならざるものが見える、不思議ナイスミドルですw
もちろん奥さんも出てきますよ!
お供には押しかけ弟子の会津八一くん。
会津八一、私は昔国語便覧で見かけただけで、釈迢空といつも同じページにいるひらがな表記の和歌のひと、というイメージだけだったのですが、なんというか、うっかり八兵衛なキャラになってますw
しかも、先祖返りで第三の目が(文字通り)ある…。
このコンビ、Wボケでツッコミ不在…。
ここに謎の役人(実際には役人に私的に雇われている)
甲賀三郎が加わります。
これがあやしい…。
普段は包帯を顔に巻いています。が、包帯は取っても怪しい。
どっかでこういうタイプ見たことがあるなあと頭をひねっていたら
攻殻機動隊SAC2ndのゴーダさんに、顔の形と髪型が似ています…。
前作までのポジションでいえば、北神・木島にあたりますが、今回は主役の座はばっちり八雲さんに食われてます。
使命は、新しい国(明治維新後の日本)の新しい秩序を作るために、異界との間に開く『門』を破壊し、古い秩序を封印すること。符術?を操る。
いつも持ち歩いている鞄には、市松人形が入ってる。
この人形にどうも高貴な姫神が憑いてるらしい。
「キクリ」と名乗っているのでもちろんあの菊理比売命なのでしょう。
甲賀三郎が人形を使役しているというよりは
三郎がキクリ様のお供、って感じです。
ラブリーキクリ様が
いまのところ唯一の潤いですなw
お話の感想としては
まだ2話までしか入っていはかったのでなんとも、ですが(また未完で終わらないという保証はないからビクビクだし)
ただ、この国には(どこでもそうなのかも知れないが)
隠されてしまったものがたくさんあるんだなあ、と思いました。
明治維新の時だけじゃなくて、
蓋をして押さえて隠して、忘れたつもりになって
本当にみんな忘れてしまう。
そういう営みを続けてきた己ら。
ときどき、思い出してセンチメンタルに浸るひとがいたり
復古とかリバイバルとか云いつつ
捨てたはずのものに大はしゃぎするひとがいたり。
それを、ただ易々と糾弾することは
累々と積まれた塵芥腐肉を踏んで暮らす身の、
分も弁えぬ驕慢ではあろうけれど。
八雲さんはまさにそういった
消えゆくもの忘却されゆくものを哀れむひとです。
だからとても愛(かな)しいひとです。
やー、しかし
森美夏の画力はやっぱすごいや。
一つ目小僧が片足で疾走してくるシーンとか鳥肌ものだ。
続刊期待。
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