タイトル上そう書きましたが衣装考察ってほど大層なもんでもありませんな…
昔からゲームやるときはキャラクターデザイン画をじろじろ眺めて
構造を妄想するのが大好きでして
(とくに吉田明彦氏のデザインはもう被服構造萌えにはたまらん)
それがのちに時代装束にも ていう感じでして
自分的にはノリはそう変わらないと思います。
原典と参考資料のタイプが変わってくるだけですなー。
構造を妄想するのが目的なので、間違っていたらすみませんほんとに…。
公式資料の投入をいつもいつまでも待ち侘びています ほんとに…。
あとメモ書きばかりで申し訳ないですが
クリーンアップなり彩色なり まとまったらアップデートしますんで…
なお、言うまでもなく原作ゲームの公式イラストを参考にしておりますので
元資料はまとめなりをご参照下さい。
(一応いくつかリンク貼っておきます)
▲刀剣男士42人を一挙公開!『刀剣乱舞-ONLINE-』(1/2) - ファミ通.com
http://www.famitsu.com/news/201501/27069651.html
▲【刀剣乱舞(とうらぶ)】参考になりそうなリンク集・全身絵・内番絵 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2142254386987670001
▲「刀剣乱舞」絵師さん公開!追加イラストと裏設定まとめ - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2142268222999851401?page=4
ときに こうして原作絵師さま方がお手ずから設定画をお出しくださるとか~
攻略本やゲーム雑誌の片隅に乗っけて貰えた設定画ひとつに
狂喜してた昔を思うと、ほんと、良い時代になったなあって…(合掌)
※以下各キャラクター敬称略
■石切丸 衣装
まあその 時代装束好きなら まあその 一番気になるところのナニですよね
この場合、やはり
脇から腰あたり
が問題になります
狩衣のように肩が割れているのはいいとして
問題は、腋(わき)の袖下が縫われていること。
狩衣は闕腋(けってき・わきあけ)といって
腋が縫われていません。
二枚の布で前後から胴体を挟むだけ、のような感じです。
だからこそ帯を結んで懐に袋をつくることもできます。
なお、直衣や束帯など縫腋の場合は身幅が二幅で広いので
帯で締めて余った部分で懐が作れますが、
この衣装は狩衣と同じほどの狭い身幅(おそらく一幅)なので、
ここはちょっと再現が難しそう…。
あと腰帯から提げているものも不思議なかんじがします。
で、結局「よくわからない」という結論に落ち着きました
被り物に至っては、再現する場合は
本来の冠の形は忘れ去った方が良いんじゃないでしょうか。
なお、内番衣装の ふとん巻きとか色々呼ばれているらしいあれとか
インナーについては 私は出来れば見なかったことにしたいと思ってます…
石切さんのコス衣装作ろうとしてる友人に心からエールを送っています…
■蜻蛉切 装備部分メモ
手甲のカーブがかっこいい…。
腰のはこれは2Dでは解りにくいので、是非3D、フィギュアとかで見たいなあ。
胸の梵字は私の手書きですので参考にはならないと思います…
■次郎太刀 結髪
これは、こういうものではないか というより
実際にある結髪で近いとしたら、どれか?
描くときに一応、髷の位置とか形とかは
こういう想定、っていうのを自分の中でひとつ決めておきたいなー
というので。
「三ツ輪」という結い方の変型として描いてみました。
参考動画:
三ツ輪 【日本髪】(03): https://youtu.be/94-WHNTyfEM @YouTubeさんから
まあ、ほんとは単にちょっと凝ったポニーテールとかかもしれないですけどねー!!
■飾り結びいろいろ
所々使われてる総角(あげまき)結び、几帳結び、
狩衣など盤領(ばんりょう/まるえり)装束の紐ボタンに使われる蜻蛉結び
などの結び方解説図リンクいくつか。
ボーイスカウト甲府第5団のページ:飾り結び(文様結び)
http://www.bskofu5.com/hp/rope/nawa-monn.htm
国立国会図書館アーカイブスへのリンク。
【和洋裁縫大全. 巻10】
和洋裁縫大全は他の巻で装束や法衣袈裟 袴も解説してます。
(NDL) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/848723/1
【実用花むすび : 附・うちひも】
(NDL) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/848723/1
【組紐図説】
(NDL) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/848830/1
【包結記】
『貞丈雑記』の伊勢貞丈の著で、くずし字で読みにくいですが、図は豊富です。包みものの記述も。
(NDL) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/848851/1
■総角結びについて。
この結び方には真ん中の井桁の向きで「人型」と「入型」があり、
装束や武具には人型が、入型は御簾の房飾りなど家具調度に使われます。
【飾り結び (あげまき結び)の結び方】こちらは人型 http://youtu.be/dwlda6ewZ5Q
■三日月宗近 腰(というか腹)の飾り結び
帯締め……と呼べるのかは解りませんが
この飾り結びについては前述の『実用花むすび : 附・うちひも』
http://t.co/aVMWwDaK08
からと
手元にある「はじめての飾り結び」川島美嘉/水曜社
を参考にして…
淡路結び(あわじ、鮑、葵とも)の変形で
『三輪取結び』又は『御簾飾り』『五行鮑結び』
現代の教本では『四つ手淡路結び』
などが似ているかなと思われます
で、実際に結んでみた
結ぶ過程で横の輪を伸ばし、背側で交差させています。
もし一本続きで結ぼうとするとこうなるかなーと思います。
しっかり締まるかどうか、結び/解きやすいかは謎ですが~。
以下は描きかけなので、色を付けるなり清書するなりした場合
こちらにアップデートします。
■歌仙兼定 衣装
インナーの首許や、襟や袖の切り替え、腰の巻布など
ちょっと中華風のテイストが入っているような気がします(そこがまた好き…)
妄想だったらすみませんが…。
帯の下から上衣を出す想定にしていますが、
デザインの共通性がある和泉守兼定ではこの部分は腹甲のようですので
その場合は裾は袴にたくし込んでいる想定で、裾のカーブも必要ありません。
戦闘時グラフィックだと、袴は行灯袴……かな?
しかし歌仙さんのピンポイント露出はなんというかほんとに
……わかってらっしゃる。
■前述した腰の巻物(中文資料では抱肚(または腰袱?)
について、兼定・虎徹で共通になってるのかな?
というのと、中国武将の甲冑絵図との比較。
唐、文山甲の腰の抱肚(「画説中国歴代甲冑」(陳大威/上海書店出版社)より)
漢服としてイメージされやすい大帯+蔽膝の腰回りはこんな感じ(例は礼装)
■小狐丸 衣装
こちらはネタ参考元に能「小鍛治」も含まれているだけあって
衣装も能装束が参考にされていると思われます。
具体的には、胸の露紐、片脱ぎ、上着の裾を袴の上に出す、畳んだ細布(腰帯)を垂らす
なお、三日月宗近の装束が狩衣に指貫ではない切袴タイプなのも、
能装束の狩衣を参考にしたからなのかも…。
(指貫っぽいものを穿いてるのは今剣と山伏国広くらい?)
■左文字兄弟の法衣袈裟
いろいろな要素がミックスされているものなので、
宗派や僧位僧階、時代の特定は困難であり、その点は今回の考察の目的としません。
主に構造についての想像図です。
大型の五条袈裟に似たもので、小威儀のかわりに手掛けがつく、と想定。
法衣は直綴+白衣のスタイルに似ている(袴穿きではない)
線だけで表現されているが、裾が広がっているのでひだ付きと考えることもできる。
すみませんこの書き付け、
頭痛するときに気を逸らすために描いてたので雑きわまりない…
こちらは七条袈裟を下敷きにして体の位置に合わせるように想像しています
裏地は小札がびっしり、だとすると結構な重さだし、
ひるがえった裾が当たったら痛そう
しかし肩の防具の形が謎でー うーん…
三兄弟共通の部分と、各人固有部分あり。
直線パーツふたつ、輪(大)パーツは共通、
房はそれぞれサラサラ、ややハネ、ボサボサ。
輪(小)はそれぞれ3、2、1個つく と想定。
基本的に丸打組紐三本取り位の三つ編みで各パーツ作っているように見えるけど、
三つ編みを輪にすると組果ての処理が…やってできないことはないか…
他にも直線、輪状にする結び方はあります(蜷結び、袈裟結びなど)。
輪(小)は兄弟共通で3,2,1個、になってると思うんだけど、
上から1、2、3になってないのはなんとなく??って感じがするし、
私の思い違いかもしれません。
今のところは以上(最終更新:2015/04/13)